暑い季節になると、犬たちも暑さの影響を受けます。人間と同じように、犬も脱水症状を起こすことがあります。犬の脱水症状を予防する方法、最初のサイン、そして獣医師に連れて行くべきタイミングを把握しておくことが、愛犬の命を救うことにつながるかもしれません。もちろん、症状の現れ方は犬種や年齢によって異なります。そのため、普段の様子をよく知っておき、いつもと違う点に気づけるようにしておくことが大切です。

大切なポイント

  1. 犬の脱水症状の初期サインとしては、歯茎の乾きやべたつき、皮膚の弾力性テスト、目のわずかなくぼみ、鼻の乾き、過剰なあえぎ呼吸などが挙げられます。

  2. 犬の脱水症状は、熱中症、運動のしすぎ、嘔吐、下痢、薬の影響、その他の病気など、さまざまな要因によって引き起こされることがあります。

  3. 健康に関する気になる点は、必ず獣医師に相談しましょう。特に、食事や水分を拒否していたり、元気がない様子が見られる場合は、早めに受診することをおすすめします。

  4. 水はいつでも飲める状態にしておきましょう。一定期間水を飲めなかった場合は、一度に大量に与えるのではなく、少量ずつ徐々に慣らしていくことが大切です。

  5. PawChampには、愛犬が触れられることに慣れるためのサポート動画が用意されています。脱水症状が出ていないときに、皮膚の弾力性テストを練習しておきましょう。

散歩中に日陰でひと休みするコーギーとハウンドのミックス犬

認定ドッグトレーナー、Kelly Keebler 提供

見逃せない犬の脱水症状のサイン

犬が脱水症状を起こしている可能性を示す初期サインとして、歯茎の乾きやべたつき、普段楽しんでいる活動への関心の低下、目のわずかなくぼみ、過剰なあえぎ呼吸、鼻の乾きなどが見られます。これらのサインが現れたら、すぐに水分を補給できる環境を整えてあげましょう。脱水状態を確認するためのテストもいくつかあります。ひとつは、歯茎のピンク色の部分を指で押して毛細血管の再充填時間を確認する方法です。皮膚が元の色に戻るまでに2秒以上かかる場合は、獣医師に連絡することをおすすめします。

犬の皮膚弾力性テスト(脱水チェック)

もうひとつの方法は、ツルゴール反応テスト(皮膚弾力性テスト)です。犬の頭部や肩甲骨の間の皮膚をやさしくつまんで、皮膚の弾力性から水分の保持具合を確認します。実際に試してみましょう。愛犬の皮膚をやさしくつまんで、元の形に戻るまでの秒数を観察してください。脱水状態の場合、指を離した後もつまんだ跡がしばらく残ることがあります。

💡 ヒント:

皮膚が元の色に戻るまでに2秒以上かかる場合は、獣医師に連絡することをおすすめします。

犬の脱水症状の一般的な原因

犬の脱水症状は、暑い気候などの環境要因や、激しい運動・慣れない活動による疲労が原因となることがあります。利尿剤を服用中の犬や、手術後の回復期の犬にも脱水症状が見られることがあります。また、発熱や感染症などの内的要因によって、より多くの水分補給が必要になる場合があることも知っておきましょう。下痢や嘔吐も脱水を引き起こす要因となります。

子犬、老犬、特定の犬種はリスクが高い

夏の時期に脱水症状になりやすい犬もいます。たとえば、短頭種など鼻が短い犬種がその代表例です。また、脱水症状が他の病気のサインとして現れることもあり、子犬、老犬、免疫力が低下している犬に多く見られます。こうした場合は、どんな活動でも十分な休憩時間を設けることが大切です。犬が休みたがらない場合でも、体が水分を補給して体温を下げられるよう、意識的に休憩をとらせてあげましょう。

犬を安全に水分補給させる方法

愛犬の健康に不安を感じたら、まず必ず獣医師に連絡して指示を仰ぎましょう。診療時間外で連絡が取れない場合でも、無理やり水を飲ませようとしないことが大切です。水を自由に飲める状態にしていても飲まない場合は、安全に水分補給を促すためのいくつかの方法を試してみましょう。

氷を与えたり、水の入った容器に氷を浮かべて遊ばせたりするのが好きな犬もいます。また、ナトリウム・にんにく・玉ねぎを含まない犬用ブロスもあります。さらに、ウェットタイプのドッグフードの多くは水分量が90%以上あり、脱水症状の対処にとても役立ちます。

一年を通じた犬の脱水症状予防法

犬が目の届かない状況にあるときも含め、常に水を飲める環境を用意しておきましょう。トイレトレーニング中であっても、適切な場所でトイレをさせるための別の方法があります。散歩の際には、折りたたみ式の水入れや犬用ウォーターボトルを持参する習慣をつけておくとよいでしょう。犬の1日の必要水分量の目安は体重1ポンド(約450g)あたり30ml程度と言われていますが、それ以上の水分を必要とする場合もさまざまあります。飲みたいときに飲める環境を整えてあげることが大切です。

水を飲めなかった場合はどうする?

しばらく水を飲めなかった場合、一度に大量の水をがぶ飲みしようとすることがあります。これが嘔吐を引き起こすこともあり、逆効果になってしまいます。こういった状況では、犬の体格に合わせた量の水を数分おきに少しずつ与えることをおすすめします。

  • 体重9kg未満の犬には、小さじ1〜2杯

  • 体重9kg以上23kg未満の犬には、大さじ1杯

  • 体重23kg以上の犬には、カップ1/4杯

この手順で嘔吐せずに水分補給できたら、また自由に水を飲ませてあげましょう。

緊急事態となる脱水症状

費用がかかる場合もありますが、犬の脱水症状が緊急事態となった際は、すぐに救急動物病院または夜間救急の獣医師のもとへ連れて行く必要があります。食事や水分を摂れているかどうかは、健康状態を確認するうえで大切なサインのひとつです。食事を拒否したり、水を飲まなかったり、飲もうとするたびに嘔吐するような場合は、医療の専門家による診察で原因を特定してもらう必要があります。また、体に力が入らない、ぐったりしている、歩くのがつらそうといった様子が見られたら、できるだけ早く救急の獣医師に連れて行きましょう。

PawChampにできること

PawChampでは、こうした困りごとをサポートするさまざまなコースをご用意しています。「愛犬が幸せに暮らすために」には、水分補給・トイレトレーニング・トイレのスケジュール作りに関するセクションが含まれています。また、「犬のしつけとトイレのしつけ」では、水分制限に代わる方法を見つけるためのサポートも行っています。気になる行動が見られる場合は、PawChampの専門家が24時間365日いつでも対応し、愛犬にとって最善の方法を一緒に考えます。

まとめ

水は、人間と犬の双方にとって常に自由に使える基本的な権利のひとつです。愛犬が水を飲めない時間帯がある場合は、ぜひ専門家にご相談ください。また、脱水していないときに歯茎に触れてみたり、皮膚の弾力性テストを試しておくと、普段の状態を把握するのに役立ちます。何から始めればよいかわからない場合は、PawChampのさまざまな動画がきっとお役に立てます。

参考文献

  1. "15 Symptoms of Dehydration in Dogs [How to Treat]". 2026. https://www.splootvets.com/post/signs-symptoms-of-dehydration-in-dogs-how-to-treat.

  2. Goucher et al. "Evaluation of skin turgor and capillary refill time as predictors of dehydration in exercising dogs". 2018. https://avmajournals.avma.org/view/journals/ajvr/80/2/ajvr.80.2.123.xml.

  3. Dr. Elliot. "Dehydration in Dogs: Signs, Causes, and How to Help". 2026. https://www.webvet.com/dehydration-in-dogs/#frequently-asked-questions.