ペット栄養コーチの資格を取得して以来、よく聞かれる質問のひとつが「犬はどのくらい食事を抜けるの?」というものです。これはなかなか難しい質問で、いつもまず「どうして気になるの?」とお聞きするようにしています。
食欲が落ちていたり、ごはんを食べようとしない犬もいます。でも安心してください。食が細い子への対処法もいくつかあります。
犬が安全に食事を抜ける時間はどのくらい?
犬が食事をしなくなる原因はさまざまで、「どのくらい食事を抜けるか」についても、実は答えが少し異なります。深刻な問題が起きない範囲であれば、犬は24〜48時間ほど食事を抜いても大丈夫といわれています。もちろん、消費するエネルギーの量や水分が摂れているかどうかなど、いくつかの要因によって変わってきます。
🔍 豆知識:
犬は水なしよりも食事なしのほうが、はるかに長く耐えられます。24時間水を飲もうとしない犬のほうが、ごはんを食べない犬よりも緊急性が高いといえます。
3〜5日経つと、体重の減少や体の衰弱が見られるようになります。約1週間で免疫機能が低下し、筋肉の損失も大きくなります。2週間ほど経つと、多くの犬が生き続けることが難しくなります。ただし、これらの目安は犬によって大きく異なるため、年齢・犬種・健康状態も、期間と同じくらい重要な要素です。
年齢・犬種・健康状態は、犬が食事を抜ける期間に影響する?
「犬がどのくらい食事を抜けるか」を考えるうえで特に重要なのが、年齢・犬種、そして体調不良のサインがないかどうかです。これらは、安全に食事を抜けられる期間を大きく左右します。たとえば、糖尿病の犬にとって食事を抜くことは危険であり、避けるべきです。
健康状態に問題がなく、元気な成犬であれば、最も長く食事を抜くことができます。
子犬(1歳未満)やシニア犬は、健康な成犬ほど長く食事を抜くことができません。筋肉量が少なく、エネルギーの蓄えも限られているためです。
また、大型犬は小型犬よりも長く食事を抜きやすい傾向があります。小型犬は代謝が速く、大型犬はエネルギーの蓄えが多いためです。
犬がごはんを食べない理由は?
犬がごはんを食べなくなる理由はさまざまです。最もよくある理由は、単純に好き嫌いが激しいことです。気に入らないごはんを出されると、顔をそむけてその場を離れてしまうこともあります。
それ以外の理由は、多くの場合、何らかの健康上の問題が原因です。食欲不振はさまざまな病気の症状として現れやすく、考えられる原因はひとつとは限りません。よく見られるパターンをいくつかご紹介します。
犬がごはんを拒否する主な原因
毎日同じごはんを与えているのに急に食べなくなった場合は、まずフードの味を変えたり、トッピングを加えてみてください。それでも食べない場合は、好き嫌いではなく別の問題が隠れているかもしれません。
歯の痛みや胃腸の不調、不安感なども原因として考えられます。ウェットフードを試してみて、食べるかどうか確認してみましょう。歯や口に痛みがある犬はウェットフードを好む傾向があり、これは獣医師への受診が必要なサインである可能性があります。
食の好みのムラが続くようであれば、フード自体が合っていないかどうかを見直してみる価値があります。犬の栄養に関する完全ガイドでは、ラベルの読み方やバランスの取れた食事の選び方をわかりやすくご紹介しています。
💡 簡単なヒント:
愛犬がごはんを食べないときは、食器にちょっとした工夫をしてみてください。かぼちゃ・プレーンのギリシャヨーグルト・ボーンブロスなど食欲をそそるものや、お気に入りのおやつをトッピングしてみましょう!
獣医師の診察に代わるものではありませんが、食事の時間が毎日のストレスになってきたと感じるなら、PawChamp のステップバイステップガイドが、落ち着いた食事ルーティンを自分のペースで作るお手伝いをしてくれます。何か相談したいときは、アプリ内で犬の専門家に直接質問することもできます。
ごはんは食べないけど水は飲む場合、心配すべき?
ごはんも水も口にしない犬と比べると、水だけは飲んでいる犬の状態は比較的緊急性が低いといえます。ただし、だからといって見過ごしていいわけではありません。糖尿病・腎臓病・腸閉塞など、別の原因が隠れている場合もあります。繰り返しになりますが、何度試みても36〜48時間以上ごはんを食べない場合は、獣医師への受診を検討しましょう。
犬に安全にごはんを再開させるには
ごはんを再開する際は、少しずつ慣らしていくことが大切です。まずボーンブロスやゴート(ヤギ)ミルクから始めるのがおすすめです。それを飲み終えたら、次の食事の時間まで待ちましょう。最初は通常の量より少なめ(約25%減)から始めてください。たとえば、普段1カップ食べているなら、まず1/4カップから。食べさせた後は嘔吐や下痢がないか様子を見て、次の食事では半量に増やして引き続き観察しましょう。
♨️ 重要:
数日間食事をしていない犬に、いきなりたくさん食べさせるのは避けてください。飢餓状態や栄養不良の犬に急に多量の食事を与えると、リフィーディング症候群(再栄養症候群)を引き起こす可能性があります。これは電解質バランスが急激に乱れる危険な状態です。長期間食事をしていない場合は、必ず獣医師の指示のもと、少しずつ食事を再開させてください。
また、無理やり食べさせるのは避けてください。犬にとっても飼い主にとってもストレスになり、ケガにつながる可能性もあります。食欲をそそるものを温めて手で差し出すなど、やさしいアプローチが安全です。
犬がごはんを食べないとき、どこから心配すべき?
いろいろなフードやおやつを試しても食べない、あるいは体調不良のサインが見られる場合は、すぐに受診が必要です。受診のタイミングについて、わかりやすい目安をご紹介します。
ごはんを食べない犬を獣医師に連れて行くべきタイミング
36〜48時間経っても食べようとしない、嘔吐・下痢・元気のなさなどの症状がある、または持病がある場合は、獣医師への受診を検討してください。子犬・シニア犬、または普段は食欲旺盛な犬の場合は、より早めに相談するようにしましょう。
PawChamp で犬の食事をサポート
食事をスキップする回数が増えてきて心配なら、 PawChamp がお役に立てます。飼い主さんが愛犬の健康を管理しやすいよう、規則正しい食事ルーティンを作るためのステップバイステップガイドを提供しています。健康に関する疑問にも寄り添い、サポートガイダンスを提供。さらに、獣医師チームへの相談が必要なタイミングもしっかりお知らせします。
大切なポイント
多くの場合、食の好みの問題であり、深刻な心配はいりません。
食欲不振には、ほかの原因が隠れている場合もあります。
断食が犬にとってプラスになることもあります。
突然ごはんを食べなくなった場合は、獣医師への受診が必要なこともあります。
まとめ
犬がごはんを食べない場合、何らかの体の異変が隠れているケースもあれば、単なる好き嫌いのこともあります。どちらの状況なのかを正しく見極めることが大切です。食欲不振以外にも気になるサインがある場合は、獣医師への受診を検討し、専門的なアドバイスを求めましょう。PawChamp は日々の健康をサポートするものであり、診断を行うものではありません。愛犬がごはんを食べない場合や、ほかの症状が見られる場合は、まず獣医師にご相談ください。

